SQD講義 / 010–1分 · 1分
薬の候補を、分子の計算で絞る
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
分子の構造・結合・反応を予測。

SQD講義 / 021–2分 · 1分
求めたいのは、最も低いエネルギー
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復

原子核の位置・電子数を固定。
電子がとれる最小のエネルギー=基底エネルギー。
SQD講義 / 032–3分 · 1分
位置を変え、エネルギーを比べる
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復

最低点 → 安定な結合長の手がかり。
水素分子を題材とした模型曲線。
SQD講義 / 043–4分 · 1分
分子のエネルギー問題を、Hで表す
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
- 01電子の運動
- 02原子核との引力
- 03電子どうしの反発
これらをまとめる演算子=ハミルトニアン。
原子核の位置を固定し、選んだ軌道の基準で行列にする。
SQD講義 / 054–6分 · 2分
関数は数を、行列はベクトルを変える
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
数を入力
f(x)=2x,f(3)=6 入力:3 → 出力:6
行列Aにベクトルを入力
(2112)(10)=(2×1+1×01×1+2×0)=(21) 行ごとに「掛けて、足す」。
SQD講義 / 066–8分 · 2分
一般には、方向や長さが変わる
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
説明用の行列Aを使用。矢印は成分の図で、電子の位置ではない。
SQD講義 / 078–9分 · 1分
特別なベクトルでは、「定数倍」になる
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
行列を掛けても、元のベクトルの定数倍になる。
そのベクトル=固有ベクトル。倍率=固有値。
Av=λv,v=0
負の倍率なら向きが反転。ゼロの倍率なら出力はゼロ。
SQD講義 / 089–11分 · 2分
両方の成分が、同じ倍率か確認
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
(2112)(11)=(2×1+1×11×1+2×1)=3(11) 固有ベクトル:(1, 1)。固有値:3。
(2112)(1−1)=(1−1) もう1つは倍率1。小さい固有値は1。
SQD講義 / 0911–12分 · 1分
電子の基底エネルギーは、最小固有値
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
行列Heベクトル∣ψ⟩=スカラーEe∣ψ⟩ 解くもの:電子の状態と、そのエネルギー。
Ee,0=iminEe,i 対象の電子数を固定した空間で、最小の固有値を選ぶ。水素分子の具体的な行列は、この後。
SQD講義 / 1012–13分 · 1分
対角化=固有値と固有ベクトルを求める
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
先ほどの説明用行列Aなら、2つの固有ベクトルが基準になる。
(11)⟶3倍,(1−1)⟶1倍 この基準での行列:(3001) 斜めの数字=固有値。最小の数字を選ぶ。
非対角成分を削除する操作ではない。大きな問題では、全固有値を求めず最小の固有対を探す。
SQD講義 / 1113–15分 · 2分
水素分子:4スピン軌道 → 4量子ビット
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
空間軌道=1電子の空間的な状態を表す基準。↑・↓はスピンの2種類。
2空間軌道×2スピン=4スピン軌道 1スピン軌道の占有を、1量子ビットで表す。
0=電子なし、1=電子あり。
H₂・STO-3Gの有限モデル。占有数を直接符号化する場合。対称性を利用すると量子ビットを削減できる。
SQD講義 / 1215–16分 · 1分
全体は16×16。条件に合う4配置を使う
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
4ビットは0000〜1111の16通り。1つの配置に、行と列が1つずつ対応。
紫=残す行・列の交点。数値は省略。対象:↑1電子・↓1電子
0101011010011010
0101:g↑とg↓を占有。
ビットの順:u↓・g↓・u↑・g↑。
16×16 → 4×4電子数の条件で対象の空間を制限
2電子のみ:6配置。↑・↓各1電子:4配置。
以降の計算は4×4。状態準備・測定は4量子ビットのまま。SQDによる候補選択は、この後。
SQD講義 / 1316–17分 · 1分
↑・↓各1電子に限定した4×4行列
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
前の図で紫にした4配置を、同じ順で行・列に並べる。
He≈−1.8370000.18090−1.06370.1809000.1809−1.063700.180900−0.2452 行・列の順:0101、0110、1001、1010。右から g↑、u↑、g↓、u↓。
H₂・STO-3G・核間距離0.735 Å。電子の最小値:Ee,0≈−1.8573 Ha。
核間反発約0.7200 Haを加算 → 合計約−1.1373 Ha。
ここでの He は4配置に制限した行列。↑・↓の電子数を保存するため、この空間だけで対象の問題を解ける。
- 対角成分
- その配置だけを使ったときの平均エネルギー。
- 非対角成分
- 異なる配置を結びつける作用。
SQD講義 / 1417–18分 · 1分
電子数を固定しても、配置は膨大
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
M量子ビットの全空間:2M配置 ↑・↓の電子数を固定した後でも:
4量子ビット・2電子4配置↑1・↓1
20量子ビット・10電子63,504配置↑5・↓5
40量子ビット・20電子約341億配置↑10・↓10
この例は↑・↓の軌道数が半分ずつ。大きな分子では、条件を固定した空間からも候補を絞りたい。
SQD講義 / 1518–19分 · 1分
VQE → QSCI → SQD
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
この最小固有値の問題に、量子と古典の協力で取り組む。
- 2014
VQE
試す状態の
平均エネルギーを下げる。
- 2023
QSCI
QunaSysなど。
測った候補で対角化。
- 2024
SQD
IBM・理研など。
配置回復と反復を活用。
論文の出版・初公開年。SQDの論文出版は2025年。3つを順に実行する手順ではない。
SQD講義 / 1619–20分 · 1分
ここからVQE
SQD講義 / 1720–21分 · 1分
複数の状態を混ぜる割合を、「角度 θ」で表す
エネルギーを下げる適切に重ね合わせる−1.8573 Ha 角度 → 測定確率(例)θ=60∘ 75%25%
∣0101⟩∣1010⟩ ∣ψθ⟩=cos2θ∣0101⟩+sin2θ∣1010⟩ SQD講義 / 1821–22分 · 1分
量子回路の操作 = 矢印を回す「行列」を掛ける
U(θ)角度θの操作 混ぜた状態∣ψθ⟩ ↓
↓
↓
ゲート = 行列(cos2θsin2θ−sin2θcos2θ) この2配置の部分空間 θ/2(cos2θsin2θ) 行列を掛ける → 矢印が回る → 混ざり具合が変わる
SQD講義 / 1922–25分 · 3分
VQE:角度を変え、平均エネルギーを下げる
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
水素分子の2配置を使う試行状態を、角度θで調整。平均=エネルギー測定値の確率付き平均。
理想シミュレーション。平均は行列から計算。実機では複数の測定設定で推定し、古典計算で角度を更新。この試行状態群は厳密解を含むが、一般には保証されない。
SQD講義 / 2025–26分 · 1分
ここからSQD
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
SQD
角度を固定し、候補から解く
SQDθを固定→候補を測定 → 古典で係数を決定 この体験は固定角度。SQDに角度最適化は必須ではない。SQD講義 / 2126–27分 · 1分
量子測定で「候補」、古典計算で「ベストな係数」
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
01試行状態を準備θは固定
例:θ=60∘0.8660∣0101⟩+0.5000∣1010⟩ −1.2823 Ha 古典計算で係数を求め直す0.9938∣0101⟩−0.1115∣1010⟩ −1.8573 Ha 試行状態の係数が違っても、必要な配置があれば解ける。
SQD講義 / 2227–28分 · 1分
サンプリング = 角度を固定して「電子配置のくじ」を引く
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
∣ψθ⟩ 同じ試行状態 →1 shot状態準備 + 全量子ビット測定
→0101101001011回につき1個 → N個の記録
x(r)∼i.i.d.Pψ(r=1,…,N) 毎回独立・同じ測定確率分布結果=占有ビット列。エネルギー測定ではない。
SQD講義 / 2328–29分 · 1分
Born則 = 振幅の絶対値の2乗が、測定確率
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
例:θ=60∘∣ψ⟩=x∑cx∣x⟩ Pψ(x)=∣cx∣2 測定確率だけでは符号・位相は分からない。最適な係数はHから求め直す。
SQD講義 / 2429–30分 · 1分
同じ角度で、状態準備からN回繰り返す
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
∣ψθ⟩測定→例:0101が出た
∣0101⟩そのまま再測定 → 0101 01状態準備θを固定
↶ 状態準備に戻る × N回
独立な標本を得るため、毎回同じ重ね合わせを準備する。
SQD講義 / 2530–33分 · 3分
同じ測定確率から、N個の記録を集める
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
理論:測定確率 Pψ(x)
ノイズなし。1000 shotsでは約10回を1点で表示。
SQD講義 / 2633–34分 · 1分
相対頻度は確率の推定値。SQDでは「候補選び」に使う
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
×頻度を、そのまま答えの振幅にするPN(x)≡dx ○出現した配置を、基底に選ぶNx>0⟹x∈B この体験では、出現した有効配置を全て採用。振幅は古典計算で決める。
SQD講義 / 2734–35分 · 1分
観測した配置で「選抜チーム(部分空間)」を作る
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
配置集合B2配置なら α∣0101⟩+β∣1010⟩ 77回でも1回でも、同じ配置は基底1個。
SQD講義 / 2835–38分 · 3分
ハミルトニアンの射影 = 選んだ配置のミニ行列
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
(HS)ij=⟨xi∣H∣xj⟩ 測定 → 選ぶ行・列電子積分 → 中の数値(測定頻度を使わない)
SQD講義 / 2938–39分 · 1分
部分空間の固有値問題を、古典計算で解く
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
→古典計算で対角化HSd=ESd cxをコピーせず、Hからdxを求め直す。相対符号もここで決まる。
SQD講義 / 3039–40分 · 1分
なぜSQDでは、量子回路の角度を最適化しなくてよい?
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
成分の図:電子の位置ではない量子で準備:θ=60∘c=(0.8660+0.5000) −1.2823 Ha 古典で求める:最小固有値の状態d≈(0.9938−0.1115) −1.8573 Ha VQE量子回路のθを更新して、向きを探す SQD必要な配置を集め、古典計算で向きを求める
この例では2配置が厳密解を張る。一般の精度は、選んだ部分空間に依存。
SQD講義 / 3140–41分 · 1分
精度は、状態・候補・古典計算に依存する
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
- 01重要な配置を測れるか
- 02十分な部分空間を扱えるか
- 03対角化が間に合うか
収束=厳密解への到達証明ではない。電子数の条件だけでは、狙った全スピンは保証されない。
最良の古典手法に常に勝つとは限らない。この小さな水素分子の体験は、量子優位性の実証ではない。
SQD講義 / 3241–42分 · 1分
角度 → 記録 → 候補 → 行列 → エネルギー
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
- 01VQEの角度を動かす
- 02回数を変えて候補を集める
- 03行・列を選び、最小値を比較
block = H_matrix[np.ix_(selected, selected)]
energies, states = np.linalg.eigh(block)
最小固有値:energies[0]。係数:states[:, 0]。
SQD実習Notebook(別の模型で検算)(実習NotebookはこのZIPに含みません)
SQD講義・おまけ / 33任意 · 2分
N shotsで配置1010を1回以上検出する確率
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
p=Pψ(1010):1 shotで1010を測定する確率。N1010:N shotsでの出現回数。
Pr(N1010≥1)=1−(1−p)N (1−p)Nは全N回で1010が出ない確率。その補数が「1回以上出る」確率。独立試行を仮定。
目的 重要な配置の取りこぼしを減らすためにshot数を決める。p=0の配置は、何回測っても得られない。
SQD講義・おまけ / 34任意 · 1分
変分原理:部分空間の最小固有値は上界
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
0101だけ−1.8370 Ha
0101 + 1010−1.8573 Ha
ES=∣ϕ⟩∈S∥ϕ∥=1min⟨ϕ∣H∣ϕ⟩≥E0 同じHを正確に解く場合の上界。候補を残して追加すれば最小値は上がらない。入替えでは保証されない。
SQD講義・おまけ / 35任意 · 1分
バッチ抽出:扱える次元の部分空間を複数作る
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
- 01配置集合からバッチを抽出
- 02各部分空間で射影・対角化
- 03最小エネルギーを採用
Ebest=min(E1,…,EK) バッチ=一度に処理する配置の集まり。重複を除いて基底を作る。実装によっては↑・↓配置の組合せで基底を拡張する。重要な組合せを逃すこともある。
SQD講義・おまけ / 36任意 · 1分
巨大な全行列も、全固有値も不要
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
- 01選んだ配置で作用を計算
- 02必要な固有対だけ求める
行列とベクトルの積を繰り返す反復法。
w=HSv 例:Davidson法。非対角成分の影響も含める。
SQD講義・おまけ / 37任意 · 1分
ノイズは、測定分布や粒子数条件に影響する
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
Pψ(x)=Pψ(x) 0101
↑1個・↓1個:条件を満たす0100
↑0個・↓1個:条件を外れる
総数だけでなく、↑・↓を別々に確認。
前の体験はノイズなし。条件を保ったまま別の配置に変わるノイズは、この検査だけでは分からない。
SQD講義・おまけ / 38任意 · 1分
軌道占有数は、対角化後の状態から計算する
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
nj=⟨ψS∣n^j∣ψS⟩=x∈B∑∣dx∣2xj j:スピン軌道の番号。xj:配置xの占有ビット(0か1)。n^j:その軌道の電子数演算子。
ng↑=∣d0101∣2+∣d1001∣2。g↑を占有する全配置の確率を足す。
用途 配置回復で、反転するビットを選ぶ手がかり。表示は今の部分空間の100nj%。試行状態の測定確率Pψ(x)とは別。
SQD講義・おまけ / 39任意 · 1分
占有数と配置回復を、自己無撞着に更新する
- 問題
- 試行状態
- 計算基底測定
- 部分空間
- 対角化
- 配置回復
- 01事後選択で占有数を初期化
- 02占有数を使って配置回復
- 03各バッチを射影・対角化
- 04占有数を更新して反復
事後選択=↑・↓の電子数が正しい記録だけ選ぶ。配置回復=条件を外れたビット列を、占有数を使って確率的に修正する。
目的 ノイズで条件を外れた標本も、部分空間の構築に活用する。正しい配置への復元を保証する処理ではない。
原論文では占有数をバッチ間で平均し、元の測定記録を再利用。VQEのθ更新とは別の古典処理で、再サンプリングは毎回必須ではない。